5−5.野外炊さん
 
 班の一人一人が力を出し合って協力しながら食事を作ります。また、共に食事をすることにより、より深い人間関係を作ります。
 
【楽しい料理】
@ 心のこもった料理を作ります。
A みんなが持ち味を生かして、協力します。
B その地の名物や季節のものを使うといった工夫をします。
C 料理コンテスト等で、班の特徴を出させます。
D 材料も与えるだけでなく、献立や買い物までメンバーに任すのもよいでしょう。
E 作るだけでなく、木や石、草花等を使って食卓を飾ります。
F 竹による飯炊き、コーラで煮る鍋物、無言での料理作り等、驚きのある料理法や課題 を与えたチャレンジ炊さんにも挑戦させます。
 
【楽しい会食】
@ 夕食にはたっぷり時間をかけます。
A 朝、昼は簡単に。朝食時に昼の弁当を作っておくのもよいでしょう。
B 食卓を各班で工夫して飾らせます。
C 屋台方式、バイキング料理等で各班の名物料理を食べ歩きます。
D 『食べながら』。おしゃべりしたり、鑑賞したりのながらプログラムをいれます。
E 無理強いや遠慮はよします。
 
【準備物】[主催者]□炊飯道具□食材[参加者]プログラムにより○米○食器○箸
【活動の流れ】
1.料理教室
 カマドの作り方、炊事用具の使い方、火の燃やし方、ご飯の炊き方、副食の作り方等の説明をします。
2.準備をする……班で係を決め準備します。
 ・食器係(食器の用意、数の確認)・材料係(材料の用意)・薪係(薪の用意)
3.カマドを作る
 ・場所………水場や炊事場に近く、周囲に燃えるものがない所。
 ・向き………火焚き口は風上。
 ・大きさ……(ハンゴウ2つで)幅50cm、奥行き40cm、高さ/ハンゴウの底から25cm
 ・形

4.火を燃やす
 @ 薪を集める……枯れ枝等を集める。30〜40cmに切り、太さをそろえておきます。
 A 枕木を置く……太い木を1本、カマドの奥に置きます。
 B たきつけを置く……枕木の手前に、紙を丸めたものや枯れ葉を置きます。
 C つけ木を置く……たきつけの上に、細い木を交差させながら枕木に立てかけます。
 D 細い木を置く……つけ木の上に、つけ木よりやや太い木を交差させながら枕木に立てかけます。
 E たきつけに火をつけます。
 F 細い木を加える……細い木に火がついたら、さらに細い木を加えます。
 G 太い木を加える……細い木が燃え出したところで、だんだんと太い木を加えていきます。
5.ご飯を炊く/ハンゴウの使い方
 @ 米を入れる……ハンゴウは、4合まで炊けます。/中蓋(2合)、外蓋(3合)
  *3合(大人3人、子ども4〜6人)4合(大人4人、子ども5〜8人)
  米を洗う……ハンゴウに米と水を少し入れ、外蓋をする
 A 両手で上下から押さえ、力強く20回くらい振る。後は数回水を取り替える
 B 水を入れる……ハンゴウの横の目盛り。下は2合、上は4合
  *米を研いですぐ火にかけるときは、印より少し(約5mm)上まで水を入れる。
 C 外蓋をして火にかける……中蓋をしてはいけません。
  ・火がよく通るように、背と背、腹と腹を合わせます。
 D 初めチョロチョロ……弱火5分、強火5分の火加減で炊きます。
  ・炎がハンゴウより上に出ないようにします。
 E 沸騰……蒸気がふきだし、汁がこぼれてきたら中火にします。  15分。
 F できあがり……煮こぼれた汁が乾燥し、白くなったらできあがり。
  調べ方  木を当てて耳で聞く/ゴトゴト(まだ)・音がしない(完成)
       木で叩く/金属音(まだ)・にぶい音(完成)      
       蓋を開けてみる/カニの穴(完成)*食べてみる
  ・芯があるときは、湯や日本酒を加えてさらに炊きます。
  ・どうしてもだめなときは雑炊にします。
 G 火からおろす……炊けたら、ハンゴウを火から降ろし、上下逆さにして置き、蒸らします。10分
  ・手袋(綿の軍手または皮手袋)をして、やけどしないようにします。
  ・ハンゴウの底は叩きません(叩くと凸凹になり、次から焦げる原因になります)
  ・蒸らしている間に、草や新聞紙でハンゴウをふき、ススをふき取ります。
6.副食作り
 @ 料理の手順の説明
  ・材料は細かく刻むと火が通りやすい。   ・肉は、水のときから入れる。
  ・水は多すぎても、少なすぎてもいけない。 ・塩加減が味付けの元。  
 A 刃物の使い方の説明
  ・決められた場所で使う。         ・人の近くで使わない。    
  ・決められた所に保管する。        ・ほかのことに気をとられない。
  ・しっかり持って使う。          ・ふざけて使わない。     
  ・握り手には手袋をしない。        ・よく切れるように整備しておく。
  ・刃を自分に向けない。          ・柄の方を相手に渡す。    
 B 野菜の切り方の説明……実物を使ってやって見せます。
 C みんなで協力をして副食を作ります。
7.会食
 @ 食事のマナーは、まずスタッフが。
 A 食前には手洗い、食後は歯磨きを。
 B 楽しく食べる工夫をします。(歌やおしゃべり)
 C 偏食をしない。
8.後片付け
 @ 食器……よく洗う、数を調べる、きちんと整理
  ・料理作りのときに、湯を沸かしておくと洗うのに便利です。
  ・ハンゴウは水に浸けておくと、米が取れやすくなります。
  ・取れにくいときは、木炭でこすります。
  ・泥はセッケンの代わりになります。(砂は、こすると傷がつくのでだめです)
 A 炊事場……燃え残りの木やゴミは燃やし、きれいに掃除をします。
  ・燃え残りの炭は、缶の中に入れ蓋をしておくと、消し炭として使えます。
 B その他……食卓の掃除や道具の片付けをきちんとします。
 
資料 雨のときの火の燃やし方 
                              
@ 新聞紙等燃えやすい紙に火をつけて、少しでも乾いている細い木をのせます。
A ナイフで削って、中の濡れていないところを出します。
B 松やトウヒのような油分の多い木や、大きな葉のついた生木を燃やします。
C 濡れている木をたてかけて、乾かしながら燃やします。
 
 
 
 



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