6−1.キャンプファイヤーとは
 
キャンプファイヤーとは
 
 キャンプのすべてを持ちよって、共に囲む火。それがキャンプファイヤーです。

 キャンプファイヤーは、キャンプ生活で流した汗と感動で創ります。したがって、キャンプでどれだけ活動したか、どれだけ仲間と関わったかが成功を左右します。
 
 自らを焦がして、明るく、暖かく燃え上がる炎は、自然のすばらしさや友情の大切さ、思いやり、奉仕の心、日常生活への反省等を語りかけてきます。参加者の心を開き、心を結び、今日を反省して、明日へ向かう願いをもち、『ファイヤー四つの心』を生かしてファイヤーは焚かれなければなりません。
            ファイヤー四つの心
@  生の火
 原始の火、人間と獣を分かった火、文化を築いた火、失われつつある火、忘れて
はいけない火。
A  一つの火
 世に一つしかない火、理想・真実と置き換えてそれに近づきたい。
 自らを焦がす火
 人々のために自らを焦がして、光と熱を贈る火。奉仕の心、リーダーや家族の心。
B 囲む火
 多くの薪が組合わさって燃える火、仲間の輪で包み込む火。人の和、理想を求め
る心、みんなが平等に、みんなの火。

 
【ファイヤーのねらい】
@ 自然の懐の中で、赤々と燃える火を囲み、キャンプの楽しさを知り、日常生活の糧 とします。
A ゲームやスタンツを通して語り合い、創造性や協力性を養い、友情と親睦を深めま す。
B 日ごろの生活では得られない火の神秘さを体験し、火に感謝する心や、火を大切に 取り扱う心を養います。

キャンプファイヤーの種類
 
1.カウンシルファイヤー/セレモニアルファイヤー
 キャンプの心を象徴するファイヤーです。キャンプの初めや終わり、記念の行事等で行い、全体が厳粛な雰囲気の中で進められます。心理的効果をねらい、儀式的な点火、演出された点火等で雰囲気を盛り上げます。
 
2.オープニングファイヤー
 二泊三日以上のキャンプで、第一日目の夜にシンボルである“火”を分かち合い、グループの紹介をしたり方向を確認し合います。
@ 火採りからスタート……その場で木をこすり合わせて火を起こしたり、夕食のときの 火を使う等の意味付けをします。
A 点火係を工夫します。
B オープニングファイヤーは短く……紹介と方向確認に力を入れ、30〜60分で終えて グループファイヤーへつなぎます。
 
3.ボンファイヤー
 参加者の親睦を深めたり、キャンプ活動への導入をスムーズにするための雰囲気作りとして行います。
 ・ 歌やゲーム、ダンス、スタンツ等が行われ、楽しさやおもしろさが主体となります。
 
4.グループファイヤー
 班の構成員だけで小さな火を燃やし、お互いの生き方や考え方、人生について話し合ったり歌ったりします。
@ ファイヤーは小さく……ファイヤーはたき火のように、薪をクロスして積み重ねるイ ンデアン方式でよい。点火もマッチでつけたり、トーチサービスの火を使います。
A スタッフもメンバーも同じ一員として輪になり、座ったままで行います。
B 風向きに気をつける……風下を避けて席を配置し、切り株や薪で腰を下ろす場を作り ます。
C 導入のあいさつを工夫……メンバーの動機づけになるようなあいさつを工夫します。
 
5.ファイヤースタディ
 闇の中の炎は、メンバーの心に感動をもたらします。単なる親睦の場とするだけではなく、学習の場として、感想を述べたり、あるテーマについてのディスカッションをします。
 
6.クロージングファイヤー
 キャンプ最後の夜に行い、キャンプのすべての成果が凝集された形で発揮されます。「また来年もきっと会おう」とか、「このキャンプで培った友情を持ち続けよう」というテーマの元で行います。



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