6−3.ファイヤープログラムの心と展開
 
準備
 
・ 用具の点検
・ ファイヤーサイト作り(ファイヤーキーパーを中心にして)
・ 担当者の説明とリハーサル(点火係、献詞係、エールマスター、営火長等)
 
日暮らしの集い/ファイヤー教室
 
 夕食後、キャンプファイヤーの導入プログラムとして、夕日の見える丘等のファイヤー場から少し離れた場所で行います。
 エールマスターかサブリーダーによって、キャンプファイヤーの説明と、ファイヤーの中で使う歌やゲームを中心に行い、最後は心を静めるつどいにします。
【流れ】         エールマスター(エール)サブリーダー(サブ)
@ 集合/エール ……「集まれ」や「山の子の歌」等を歌いだし、各グループはそれぞれ集まって来ます。
A 歌/エール ……テーマソングや山の歌を歌いながら、リーダーは活動を振り返って語ります。
B ファイヤーオリエンテーション/エール ……「ファイヤー4つの心」を中心にファイヤーのねらいを語り、「みんなの歌声と手拍子を火にそえて最高のファイヤーを作ろう」 というように、やる気おこしをします。
   ・ 流れについての概要の説明 ・ 役割分担について
   ・ 注意事項(態度、マナー、トーチの持ち方、点火の仕方等)
 *エールマスター、営火長、ファイヤーキーパー、点火係はファイヤー場へ移動します。
C 歌の練習/サブ……キャンプファイヤーの中で使う歌の練習をします。
D 沈黙/サブ……入場10分位前になったら全員瞑想に入り、5〜10分立ったところで全員立ち上がり、入場へ移ります。
E 入場/サブ
 無言無灯火で入場。ファイヤーを神とし、理想とするためには火が2つあってはいけない。聞こえるのは足音のみ。心澄ませて入場します。隊形は一列で、グループ毎、男女交互がよい。
 
キャンプファイヤー
 
1.第一部 儀式の火/カウンシルファイヤー
 火は高く神々しく焚く儀式の時間です。いかにファイヤーを美しく観せるか、いかに参加者の心を一つにするかが決め手です。火を理想となぞらえて、「気をつけ!」と号令をかけるのではなく、雰囲気で心を「キヲツケ」し、歌や献詞は、理想に祈るように、理想に届くように話したり歌います。
【流れ】
@ 雰囲気作りの歌/エール ……参加者の心をひきつけ、ファイヤーの雰囲気を作る歌。
   ・ 全員が静かになったら、ゆっくりと歌いだし、段々と盛り上げていきます。
A 火呼び/エール ……点火係入場のための合図。大きな声で。
B トーチ入場/点火係 ……営火長の前まで進みます。
C 点火の言葉/点火係 ……火を捧げるための言葉を言います。
D 点火指示/営火長 ……「点火」と大きな声で指示します。
E 点火/点火係 ……点火位置まで進み、火床に点火します。
F 火を燃やす歌/エール ……炎が、自分たちの心が燃え上がる歌。炎が井桁の上にのぼり出して、火が大きくなるころを見計らってゆっくり、しだいに大きく、強く、何度も繰り返して歌います。
G つどいの言葉/営火長 ……参加者への願いを込めて火についての話をします。
H テーマソング/エール ……キャンプの願いや参加者の心を込めたテーマソングを、ゆっくりと歌い出します。
 
2.第二部 交歓の火/ボンファイヤー
 火は低く、仲間を浮き上がらせるように焚きます。心開きから始まり、心の殻を破り、感情を前に出して心を燃やし、玉の汗を流します。それぞれの可能性とキャンプの成果を集めて、歌やゲーム・ダンス・スタンツ等を使って、明るく楽しいときをみんなの手で作ります。主役はみんなです。
【流れ】
@ 導入の歌やゲーム、ダンス/エール又はサブ ……導入は、明るく、易しく、小さな動きから入ります。
 第一部の厳粛な雰囲気を変えます。みんなが知ってる歌、明るい歌、易しい歌等で入ります。エールマスターはゆっくり歌いながら円心へ入っていきます。2番は手拍子を入れ、段々と速くしてリズムに乗せ、動きも小さなものから大きなものへ展開していきます。
A スタンツ/各班……チームワーク作り、“私のファイヤー”にするには最高です。  ・ スタンツの呼び出しは、歌を使って。終わりは、拍手やエールで閉めます。
 ・ 仲間の力を出し切って自分たちで作り上げたもの、見せるものをやります。
 ・ 小道具はあるものを利用します。
 ・ 発表のときは、火の方に顔を向けます。(火を背にすると逆光で見えなくなる)  ・ 時間は3〜5分。連続2〜3つまで。時間が来たらズバッと切ることも必要。
  B 展開の歌やゲーム、ダンス/エール又はサブ ……スタンツとスタンツの間を空けないようにし、みんなで一緒にやって、楽しく心をつなぐものを行います。
・ アクションソングは心開きとつなぎに
 いきなりスタンツに入ると萎縮したり、あがったりしてしまいます。そこでナンセンスなアクションソングで、心開きをまずやります。前のスタンツ、後のスタンツ等への位置づけを忘れないようにします。
・ レクダンスはミキシングに
 歌いながら踊り、次々とパートナーを変えて行くレクダンスは、導入での心開きや最後の心つなぎに最適です。
* 肌を触れ合う(少しからガバッとへ)から入り、目を見つめ合うものへ展開。 
・ エールで心を一つに
 みんなの心を一つにまとめるために、「お祭りコール」やエール、拍手等を一つのスタンツが終わるたびに入れて盛り上げます。
・ ゲームは仲間作りのために
 アクションソングやレクダンスは、みんなで楽しみます。ゲームでは、グループの仲間作りを進める方向で、グループ対抗や、チャンピオン選び等を取り入れます。
C まとめの歌やゲーム、ダンス/エール又はサブ ……玉の汗を流させ、燃え切っていない心や体を燃やし切ります。
 みんなが同じようにばかになりきった。みんな同じ仲間なんだという心をもたせ、心を開ききらせます。
 
3.第三部 明日へ向かう火/クロージングファイヤー
 ただ“楽しかった”だけでなく、『感動したファイヤー』にするには第三部に力を入れます。光と熱を届け、何の代償も求めないで大地に還っていく火を見つめながら、自分の心を見つめ直し、明日へ向かう決意をします。
【流れ】
@ サイレントタイムと語り/エール又はサブ ……第二部で集団発狂した気分を断ち切り、大地に寝転び、あるいは座り込み、一人になって静かに自分自身の心を見つめます。・ 5分位無言。次いで、エールマスターによる思いを歌や詩に載せて語ります。
・ 心を揺サブる
 心を開いている参加者へ、キャンプのすばらしさや仲間の大切さ、生きてることの喜び、自然のすばらしさを語りや詩、朗読、歌等に載せて届けます。
A 感想/全員又は献詞者……心の中から込み上げてくる感想を献詞や誓いの言葉、ひとこと感想として出し合い、それを束ねて「私たちのファイヤー」といえるものにします。・ 60名位までであれば、全員からのひとこと感想を出し合います。時間がないときは、班の代表の献詞者。スタッフは最後に。
・ スタッフは思想を語れ
 口先だけで勝負しないで、参加者の感想に本気で答えます。自分の生き方、思いをさらけ出します。
B 歌/エールマスター ……心を一つにし、今一度、感動を呼び戻す歌。
C 終わりの言葉/営火長 ……参加者への希望、燃えた心の持続、日常生活への活用等、これからの方向を示す話。
D 感謝の拍手/エール ……ファイヤーへ、自然へ、スタッフへ、家族へ、仲間たちへ、そして自分へ感謝の拍手を贈ります。
E 終わりの歌/エール ……別れを惜しみつつ、今一度、大きな一体感と感動を
F 退場……歌いながら、時間が許せば握手を交わしながら退場します。
 肩を組み合い心を一つにして歌うとき、感じた喜びを肌を動員して(拍手、握手、抱擁)確かめ合うときを最後にいれ、あしたへ向かう力を高めます。
【トーチサービスをする場合の第三部】
@ サイレントタイムと語り
A 歌とトーチ配布……歌の間にトーチを配ります。
B 営火長採火……中央に出て、ファイヤーより採火します。
C 献詞……献詞者は、火をもらったら献詞を述べます。
D 分火……サークルに戻り、隣へ、隣へ分火していきます。
E 終わりの言葉
F 終わりの歌
G 退場
 
グループファイヤー
 
@ 集合……各班で小さなファイヤーを組みます。
A 点火とあいさつ
B 自己紹介や歌・話し合い……自分の本音や思いを語り合います。
C 閉会



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