ファイヤーの組み方
 
 ファイヤーの火は、第一部の儀式のときには高く神々しく燃えて、第二部では低い位置で光を出させる焚き方が大切です。また、プログラムの時間に合わせて最後は小さな火に還っていく薪組みと投げ込み用の薪の準備が必要です。
 
1.準備するもの
・ 外枠用の丸太(直径13〜15cm/長さ80〜 100cm)6〜10本
・ 井桁用の薪(直径5〜7cm/長さ50〜60cm)20〜30本
・ 小枝、細木、小さな木(井桁の中に詰め込み火つけにに使用/長さ50〜60cm)適量
・ 細木(ロストルに使用/長さ80〜 100cm)5〜10本
・ 投げ込み用のバタ薪(直径5〜7cm/長さ50〜60cm)10〜15束
・ 新聞紙 若干 ・ 灯油(トーチサービスではトーチ20本で、 1.8 )
・ 棒(火をかき回す長さ1〜 1.2m)1本 ・ ナタ、ショベル 各1つ
・ バケツ(灯油用1、水の入った物1〜3)・ マッチ 1
 
【薪の材質と燃え方】
種類火付き火力特徴
白樺・樺とてもよい 強い煙が少なく、雨の中でも燃える。
から松とてもよい 強い火花を出す。
松・モミよい 強い 炎が明るく、特に根がよく燃える。
よい 強い 炎が大きく、激しく燃える。
よい 強い よく燃え、生皮も燃える。
ブナよい 強い 早く燃えつき、火花が多い。
よい やや強い よく燃える。
キリよい やや強い 早く燃えつきる。
よい やや強い 火がはね、生木は燃えない。
よい やや強い よく燃える。
ハイマツつきにくい 強い 燃えにくい。
トネリコつきにくい やや強い 火持ちがよい。よく割れる。
カシワつきにくい 強い 火持ちがよい。
クヌギつきにくい 強い よく燃え、火持ちがよい。
ならつきにくい 強い よく燃え、火持ちがよい。
イチジクつきにくい 強い 生木は燃えない。
樫 つきにくい  強い  よく燃え、火持ちがよい。 

2.薪の高さ
 エールマスターが立って、向こう側に座っている参加者の顔が薪越しに見える高さ
・ 60〜90cm位まで
3.薪の組み方/二重井桁型を中心に
@ 空気の通る穴を掘ります。
A 南北に向けて、一番下の丸太を2本おきます。
 * 2人点火のときは東西
B ロストル用の細木を空気の通る透き間を開けて並べます。
 * 3人以上の点火のときは、丸太の2段目のうえに
C 細木のうえに新聞紙を広げます。
 * 燃え出す時間を遅らせたいときは、新聞紙の枚数
  を増やしたり、濡らしておきます。
D ロストルに直角の位置から、薪を井桁に必要な高さ
 まで組み上げます。
E 井桁の中に心棒を入れ、バタ薪を入れていきます。
 下から、小枝、小さい木、細木、バタ薪と段々太くし
 ていきます。                  
 * ゆっくりと炎をあげるには、井桁の中をきつく
  詰めます。
 * 早く炎をあげるには、小枝を中心に軽く詰めま
  す。
 * 炎を高くあげるには、心棒に向けて立て掛ける
  ように詰めます。
 * 炎を低く広がらせるには、外側に向けて開くよ
  うに詰めます。
 * 火の粉を巻き上げるには、笹等を入れます。
 * 雨のときや生木が多い場合には、ビニール袋の
  中に灯油をしみこませた布を入れたものをおいて
  おくか、薪に灯油をしみこませておきます。(灯
  油を絶対に直接かけてはいけません)
F 井桁の外側に、丸太を2〜4段井桁に組みます。
G 補充用の薪を井桁の周りにきれいに並べます。
H 井桁の周りをきれいに清掃し、できればホウキの目
 を同心円状につけておきます。
【その他の組み方】

 
ファイヤーの焚き方
 
 プログラムに合わせて火の勢いを調節します。そのためには、ファイヤーキーパーは、プログラムをよく知っておかなくてはなりません。
 
  「火とプログラムを一致させる」というのは、決してプログラムに合わせて火をいじり回すことではありません。はじめチョロチョロと燃えていた火が、しだいに勢いを増し、大きな炎となって夜空を焦がす。火はやがてその勢いを失いとろ火となり、大地に還っていく。そうした自然に燃える火に合わせてプログラムを組むことが大切です。
  リーダーの真剣さや誠実さが感動を生み出すことを忘れてはいけません。
 
第1部/燃え上がる火第2部/低く明るい火第3部/小さな火
点火された後、しだいに炎を大きくします。
 原則として、第一部では炎をいじりません。
低い位置で光を出させ、明かりを採ります。火の勢いを強めて、プログラムを盛り上げます。
 低く焚くほど照明効果があります。
プログラムが終わりに近づくにつれて、徐々に小さい炎とし、終わるときには炎がなくなるようにします。

・ 薪の補充は、スタンツとスタンツの間等を使って、目立たないように薪を投げ入れます。
・ 必ず軍手(できれば皮手)をして、火や薪を扱います。
・ 第二部では、井桁を崩してやると、低く明るい火になります。
・ 火を落とすには、上の薪から外側に崩してやります。
 
【後片付け】
@ 後片付けは、参加者が退場してから行います。
A 火床の火を広げ、燃え残りは完全に灰にします。(水はかけない)
B 就寝前に、再度火床を点検します。(危ないようであれば土をかけておきます)
C 火床の灰、トーチ棒の灰は、朝明るくなって片付けます。(特に針金はきちんと)



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