6−6.キャンドルサービス
 
キャンドルサービスとは
 
 静かな暗闇に揺れるキャンドルの赤い炎は神秘的であり、人の心に深い感動を与えます。火を見つめることで、安らかな気分になり、心を落ち着かせ、集った人々の心に新しい何かを芽生えさせます。
@ 小さな火……………人間の姿、私の夢、私のもつ力
A 持ち寄る火…………どんな小さな火でも、持ち寄れば明るくなります。どんな小さな願い、力でもみんなが持ち寄れば大きな力になります。
B 胸に抱く火…………心の中に火が灯ります。心の火を消してはいけない。
C 自らを燃やす火……自らを燃やしてなくなっていきます。人生を考えさせたい。


【ねらい】
@ 静かな暗闇の中で灯る炎を見つめ、心の中に暖かい人間味を抱かせます。
A 楽しいつどいを通して語り合い、創造性や協調性を養い、深い友情と親睦を深めます。
B 火のもつ神秘さにふれることにより、火に感謝する心や火を大切に扱う態度を身につけます。
 
役割
@火の長(おさ)1名つどい全体の責任者
A火の司(つかさ)1名ログラムの進行係。常に全体を把握し、楽しいつどいを作り上げます。
B火の使い1〜2名大きいキャンドルをもって入場し、燭台のキャンドルに点火します。
C火の守り2〜3名プログラムの進行に合わせて照明を調整します。
D効果係1〜2名プログラムの進行に合わせて楽器の演奏やBGM等を流します。
E献詞者若干名献詞や誓いの言葉を述べます。
Fサブリーダー若干名ゲームや歌、踊りを担当したり、ナレーションを務めます。

 
準備物
 
・燭台……中央用(木の根等で作る)/1 
     火の使い用/1 
     個人用(アルミホイルで作る)/人数分
・ロウソク……・中央用大/50号 ・火の使い用/30号 ・個人用/小口3号
・その他……懐中電灯、予備のロウソク、アルミホイル等

キャンドルサービスの展開
 
Aパターン 
 キャンプファイヤーと同じように、第一部「迎え火の集い」、第二部「交歓の集い」、第三部「送り火の集い」の三部形式で組み立てられます。
【キャンドル教室】
@ キャンドルサービスの説明……流れの概要を説明し、歌やダンスの練習をします。
 ・ マナー/1部と3部は厳粛に。
 ・ 火のつけかた/ロウが落ちるので、つけてもらう人がロウソクを傾けます。また、ロウソクを左右に降ったり、ロウが床に落ちないように注意します。
 ・ 灯の消し方/火の根元から、指で挟んで上に指をずらして消します。
A 入場……静かに入場し、燭台を囲んで丸く並びます。
 ・ 火の長は会場で、火の使いは出発点で待ちます。
【第一部 迎え火の集い】10〜15分
@ 雰囲気作りの歌/火の司 ……静かな雰囲気を作る歌を歌う ハミング(照明を消す)
A ナレーション/サフ゛……ハミングにかぶせて詩を朗読し、雰囲気を盛り上げます。
B 聖火入場/火の使い……歌にのせて入場。円内を一周して燭台の前に立ちます。
C 燭台へ点火/火の使い……誓いの言葉を述べた後、燭台のロウソクに点火し、持ってきたロウソクも燭台に立ててから退場し、円に入ります。
D 火をたたえる歌/火の司
E つどいの言葉/火の長 ……火の話や願いを述べます。
F つどいの歌/火の司 ……テーマ曲等を歌います。
【第二部 交歓の集い】50〜60分
* 火の守りは、室内の照明をつけ、燭台を邪魔にならない所へ下げておく場合と、照明はつけないで燭台もそのまま残し、ローソクの明かりだけで進める場合があります。
@ ゲームや歌/火の司又はサフ゛ ……各班の出し物の前後に、雰囲気を盛り上げるゲームや歌、ダンス等をします。
A 各班の出し物/各班
B 静かな歌/火の司・消灯とローソク配布/火の守りとサフ゛ ……第二部の終わりには、静かな歌を歌いながら燭台を中央に運び、室内の照明を徐々に消していきます。また、 個人用のローソクを配ります。
【第三部 送り火の集い】10〜15分
@ 献詞者へ分火/献詞者 ……献詞者は円内に2〜3歩入り、火の長は燭台のローソクを1本取って献詞者に分火します。献詞者は献詞を述べます。
A 全員へ分火……献詞者は元の位置に戻り、両隣の人に分火します。分火を受けた人は、順に火を移していきます。献詞の代わりに全員から感想をもらってもよい。
B テーマ曲/火の司 ……歌 ハミング
C 結びの言葉/火の長 ……ハミングにのせて、一日の反省や心に残る短い話をします。
D 送り火の歌/火の司 ……つどいの終わりを惜しむ歌。
E 退場/火の守り……退場した場所で、スタッフが個人用のロウソクを受け取ります。
Bパターン 
 三部形式の第一部と第三部を続けたような形式で、時間も20〜30分程度です。つどいの最後のときや研修会の締めくくり等に使います。
【流れ】
@ 整列……シングルサークルで内側を向き、ロウソクは全員持っておきます。
A 静かな歌/火の司 ……歌 ハミング(消灯)。
B ナレーション/サフ゛……無音無灯火の中、ナレーションだけが流れます。
C 歌、聖火入場、献詞の言葉、聖火を火の長に渡す、火の長より左右に分火
D つどいの言葉/火の長
E 歌/火の司 ……雰囲気を盛り上げ、心をつなぐ歌。
F ひとこと……全員から、ひとこと感想をもらいます。
G テーマ曲/火の司 ……みんなの心を束ねて。
H 結びの言葉/火の長
I 終わりの歌/火の司
J 火を消す
 
Cパターン 
 メンバーと本音で語り合いたいときに用います。そのためには、司会者が初めのところで自分の生きざまを本音の部分で語らなければ、メンバーの本音を引き出すことはできません。
【流れ】
@ 整列……シングルサークルで内側を向きます。
A 静かな歌/火の司
B 聖火入場 点火/火の使い……円内を一周した後、中央の燭台に点火します。
C 心を語る/全員……最初は、火の長や火の司が中央に出て行き、自分のロウソクに火を移して席に戻り、思いを語ります。以下同様にして、話対比とが火を移して来て思い を語ります。
 ・ 急ぎたいときは、話をした人が次の人を指名します。
D 歌/火の司 ……全員が話し終わったら、立ってサークルを作り、左手にロウソクを持ち、右手で肩を組んでテーマソング等を歌います。
E まとめ/火の長 ……火の長がまとめの話をします。
F 終わりの歌/火の司
G 閉会/火の司 ……火を順に消していき、すべての火が消えたら閉会宣言をして終わります。
 
資料 キャンドルサービスの例
 
・隊形はシングルサークル、全員1文ロウソクをもつ(16分位燃える)。聖火のみ大きいロウソク。
@ 歌/野に咲く花のように ハミング(消灯)
A ナレーション/12月の風
   とんとんとん とんとんとん
   冬の風たちがドアを叩いているよ
   扉の向こうは12月
   静かに時は流れ去り 夢を誓いをつれ去ってしまう
   とんとんとん とんとんとん
   だれかが心の扉叩いているよ
   ほら 仲間たちがここにいるよ
   外は北風 外は闇
   あなたの心の中で燃えている火をください
   暖かい光をください
B 聖火入場 献詞 聖火を火の長に渡す
C 火の長つどいの言葉
D 歌/キャンドルの灯が揺れた
E 語り
    ふと振り返れば、今まで自分が歩んで来た道がそこにある。本当にこれでよかったのだろうか。私の生き方は間違っていなかったのだろうか。……でも、これが私の生き方なんだ。自分で決めた人生なんだ。今は、信じて進むしかない。
  あなたの心を、ひとことください。
F 全員から一言
G 歌/この星で
H 語り
    さあ、手を伸ばして隣の人とかたく握り合ってください。仲間の手ごたえがそこにあります。友の温もりがそこにあります。独りぼっちじゃないんです。立ち上がって、仲間と共に歩んでください。
I レクダンス
J 歌/ありがとう今日は



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