7−3.ダンス創作教室
 
1.テーマの設定
 その踊りをどんな感じに仕上げるか。全体のイメージを起こして、テーマを決めます。
 @ 対象……子どもか、若者か、高齢者か
 A 場所……広いか狭いか、室内か野外か、体育館か
 B 目的……創作の目的を明確にします
             ダンスの目的の例
導入としての踊り……人々をつどいの雰囲気に誘い込むイントロダクションとして。
楽しむための踊り……自由隊形で、年齢に関係なくさっと踊りだすことができる。
親睦のための踊り……知らない人達を互いに親しくさせる。カップルで楽しむ。
ムード作りの踊り……雰囲気を盛り上げるために。
ゲームとしての踊り……踊りの中に遊びを取り入れて楽しむ。
競う踊り……能力を競います。
鍛える踊り……技術的な能力を鍛えます。
アドリブとしての踊り……即興的に踊り手のソロを取り入れて楽しむために。
デモンストレーションとしての踊り……見せるために。
エンディングとしての踊り……集いの終わりを印象的に楽しむ。

 
2.テーマに基づいて選曲
 今はやっている曲は何かを敏感に察し取ります。
 @ 曲に応じて……いいなと思った曲に応じて、対象者やテーマ、振り付けなどを考えます。
 A 対象に応じて……子ども向、若者向、年配者向等、対象に応じて選曲します。
 B 目的に応じて……キャンプで使うのか、室内で踊るのか、ゲーム的要素を入れるの
          か、雰囲気を盛り上げるためなのか等、目的に応じて選曲します。

            選曲のポイント
健康的な曲……明るく、楽しく、美しい曲
ロマン性のある曲……夢、希望、冒険心を育てる曲
社会的責任にこたえられる曲……人道的、社会的、教育的な配慮のある曲

 
3.曲の分析 繰り返し聴き、踊りを想定しながら詳しく分析します。
 @ 何拍子か
 A 曲の構成はどうなっているか
 B 前奏−本奏−間奏−本奏−終奏の割合が何呼間ずつか、繰り返しは何回あるか
 C 曲のポイントはどこか
 D 曲のイメージはどうか
 
 
4.振り付け
【ストーリーによる振り付け】
 詩の内容から発想し、振り付けをドラマ化します。
 @ イメージからの発想……歌詞のイメージにより、自由に・飛躍的に発想されることをすべて書き出します。
 A 連想の整理……連想したことの中から、目的に合い、実現可能な、具体的に最も効果のある連想を4〜5項目に整理します。
 B 動作表現の創作……整理した連想の一つ一つに、動作表現を考えます。
【リズムによる振り付け】
 曲のフィーリングから発想し、振り付けをドラマ化します。
 @ イメージからの発想……曲のメロディー・リズムのイメージから、自由に発想されることをすべて書き出します。
 A 連想の整理……連想したことの中から、目的に合い、実現可能な、具体的に最も効果のある連想を4〜5項目に整理します。
 B 動作表現の創作……整理した連想の一つ一つに、動作表現を考えます。
【動作による振り付け】
 一つの部分的な動作から発想し、全体的な動きへと発展させていきます。
 @ テーマを決定し、中心となる部分的な動作を創作します。
 A テーマと曲に最も調和するように、部分的な動作から全体的な動作へ発展させて振り付けを創作します。
 
5.構成
 @ 隊形を最初に考えます。
 A 動きはあまり複雑にしないで、8呼間×4で、3〜5種類の動き・ステップが入って一踊りとします。
 B 動作のポイント
  ・ 少し特徴のある動きを入れて変化をつけたら、後は簡単な躍りで抑えます。
  ・ あまり難しいステップにしない
  ・ 構成は、シンプルにすっきりする。
  ・ 曲の個性を活かし、曲と踊りが一体となるように。
  ・ 自分らしさを付け加える。
 C 曲の内容を冷静に分析・検討して、曲の心を『起承転結』の流れのもとにドラマ化し、リズミカルで魅力的な振り付けに構成します。
 
動作の基本
 
 @ 足の動作……原則として、左足から動かします。
 A 手の動作……原則として、大きく(両手又はうで全体)動かすときは左側から動かし、小さく(片腕や手先・指)動かすときは、右側から行います。
 B 初めの動作……みんなが知っている易しい動作や、楽しく踊れ、リズム的にも生かされている動作から入ります。
 C ポイントの動作……曲のどの部分に最高の動作を組み合わせるかによって、曲と調和して、曲を生かすことだできるかどうかが決まります。
   ・ 曲から情景を思い浮かべてドラマ化し、どこが主題歌を考えます。
 D つなぎ(間)の動作 ……遊び、息抜きとして必要です。前後の動作を生かします。
 E 魅力づけの動作……拍手や膝たたき・かけ声等で、リズムや雰囲気を盛り上げます。
   ・ 明るく、楽しい動作を考えます。
   ・ 曲を生かし、効果を高める部分を検討します。
   ・ “決めのポーズ”を入れます。
 F 終わりの動作……オーバーな演出により全体をまとめます。
   ・ 初めの動作との関連性を考慮します。
   ・ 全体の構成における関連性を考慮します。
   ・ 曲の余韻が伝わるように表現します。
 
6.修正
 @ 自分で何回も躍り込んでみます。
 A だれかに踊ってもらい、客観的にみてもらったり反応を調べます。
 B 都合の悪い部分は手直しします。
 C 修正の基本的な考え方
  ・ 明るく、楽しく、易しい踊りになっているか。
  ・ ドラマ化の演出はよいか
  ・ リズミカルに構成されているか
  ・ 緊張度合いと間(余裕)の組み合わせはよいか
  ・ 足はこびの動きや流れに不自然さはないか
  ・ 手の動きの流れに不自然さはないか
  ・ 2人以上で踊る場合、位置や組み手の不自然さはないか
  ・ 豊かで、美しい表現になっているか
  ・ 感動を与え、余韻を残すものがあるか
  ・ 新鮮であるか
 
7.解説書を作成する
 必要であれば、絵や写真を使います。
 

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