5−11.トロプス
 
 トロプス(Trops)とはスポーツ(Sport)の英語読みを逆さにしたものです。勝敗が重要視されるスポーツに対して、トロプスは、だれもが楽しめる運動、“敗者のいないゲーム”として提唱されたものです。
 
【トロプスの特徴】
@ だれもが楽しめる運動
 トロプスでは、競争(人より優位に立つ)ではなく協同(みんなが力を合わせる)ということが重視されます。また、トロプスの競争では、その多くが偶然性や機知で決まるように考えられています。
A みんなで作る総合的な活動
 トロプスでは、ゲームや運動をみんなで作って楽しみます。そのためには、運動を身体的運動だけをとらえるのではなく、音楽、表現、演劇、心の活動といったさまざまな活動を総合的にとらえます。
B 自然や人との対話
 トロプスでは、自然の中で自然や人とのコミュニケーションを楽しみます。そこから笑いが生まれてきます。
 
【ルールを変える】
 現在行われているスポーツも、視点を変え、ルールを変えることによってみんなが楽しむことのできるトロプスとして活用できます。
 ルールを変える場合大事なことは、”どういう目的で変えるのか”ということをしっかり考えておくことです。
@ 大勢の人が一緒にやれるようにします。
A 苦手な人でも同等に楽しめるようにします。
B チーム同士の力のバランスを取ります。
C ほとんど全部の人が初心者でもゲームが楽しめるようにします。
D 男女や、大人と子どもが一緒に楽しめるようにします。
E 競争でなく協同を楽しむようにします。
F 得点の数え方を変えます。(例えば、全員が得点をあげたほうを勝ちとする、両チームがある同じ得点になることを目指す等)
 
【みんなが専門家】
 トロプスでは、”これが正しい”というルールはありません。むしろ、その場その場で取り決めて、自分たちにあった自由に楽しめるものにします。



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